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結晶転位高速検査装置「XS-1 Sirius」の8インチウェーハ評価対応開始

この度、マイポックス株式会社は半導体結晶ウェーハ内部に存在する貫通転位プロファイルを高感度かつリアルタイムに可視化する「XS-1 Sirius」において、8インチウェーハの評価対応を開始したことをお知らせいたします。


▲XS-1 Sirius

8インチウェーハ評価を可能とするための研究開発の成果は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業(グリーンイノベーション基金事業/次世代デジタルインフラの構築プロジェクト/次世代パワー半導体に用いるウェハ技術開発)により得られたものです。
本プロジェクトで大口径半導体ウェーハ用の光学観察系及び画像タイリングソフトウェアを開発し、偏光観察手法を用いた非破壊観察による8インチウェーハの全面評価が可能となりました。

8インチシリコンカーバイド(SiC)ウェーハの評価事例

8インチウェーハ用に最適化された光学観察系及び位相演算処理により、非破壊でエッチングや放射光トポグラフィ観察に匹敵する高感度で貫通転位の観察が可能です。

 


▲偏光観察により撮影された市販昇華法SiCウェーハ内部の貫通転位


▲市販昇華法SiC8インチウェーハ全面の偏光観察データ

観察された画像からウェーハに含まれる貫通転位をカウントし転位密度をカラースケールで表示するヒートマップ表示機能により、8インチウェーハにおいてもウェーハ品質の客観的な評価が可能です。


▲市販昇華法SiC8インチウェーハに含まれる貫通転位密度のヒートマップ

マイポックス株式会社は、企業使命である「塗る・切る・磨くで世界を変える」のもと、今回開発した8インチウェーハ対応の欠陥評価技術を核とする、世界最高水準の「観る技術」を結集してまいります。今後もたゆまぬ技術開発を通じて、ウェーハ製造プロセスにおける革新的なソリューションを継続的に提案し、次世代電力社会の構築に不可欠なSiC、GaN等の化合物半導体ウェーハ製造技術の飛躍的な向上に貢献してまいります。