金属製品の粉体塗装工程

はじめに

建設機械用の塗料と自動車用の塗料は、使用される環境や塗料に求められる性能、優先すべき項目が大きく異なります。そのため、研磨に使用するペーパーについても、それぞれの特性に合わせて選定する必要があります。

目次

  1. 建設機械用塗料について
  2. 自動車用塗料について
  3. ペーパー選定
  4. 建設機械用塗料の研磨に向いているもの
  5. 自動車用塗料の研磨に向いているもの
  6. まとめ

建設機械用塗料について

建設機械用塗料は、屋外での長期使用に耐える耐久性が重視されています。

建設機械用塗料の特徴 使用環境:屋外で長時間使用。雨や紫外線、泥の接触・擦れが多いが、メンテナンス間隔は長め。使用期間は10年単位と長期間です。 求められる性能:鋼材が多いため防錆性があり、耐摩耗性・耐衝撃性が高くなっています。多少の傷や色ムラは問題になりにくい傾向があります。 塗料の構成・種類:ポリウレタン、エポキシ塗料が多く、塗膜が厚くて硬いのが特徴です。分子構造が硬く、密着性・防錆性が非常に高くなっています。半艶や艶消しが多く、カラーバリエーションは少なめです。 見た目の考え方:企業カラーや視認性を重視し、汚れが目立ちにくい色が選ばれる傾向にあります。高級感の優先度は低めで、耐久性が重視されます。


自動車用塗料について

一方、自動車用塗料は美観の維持が最優先されます。

自動車用塗料の特徴 使用環境:舗装路での使用が多く、走行時の風雨や紫外線が主な負荷となります。洗車やコーティングなど、定期的な手入れがされる前提です。使用期間は長くて10年程度と短めです。 求められる性能:光沢や色の深みといった外観の美しさが最重要視されます。紫外線を浴びても色褪せない、洗車傷が目立ちにくい滑らかな表面が求められます。 塗料の構成・種類:アクリル樹脂、アクリルウレタン塗料が多く、分子が細かく塗膜が薄く均一になります。平坦性・透明性が高いのが特徴です。高光沢でカラーバリエーションがメーカー・車種ごとに非常に豊富です。 見た目の考え方:メタリックやパール塗装といった高級感、艶消しボディなどの個性・流行色が購買意欲に直結する重要な要素です。美観が重視されます。


ペーパー選定

建設機械用塗料と自動車用塗料では、塗膜の硬さ・厚み・目的が異なるため、研磨方法やペーパーを変える必要があります。

大前提として、建設機械用塗料は「再塗装前の足付け・錆取り」を目的としており、自動車用塗料は「美観回復・肌調整」が目的となっています。同じ研磨作業でも、研磨のゴールが異なるため、使用する製品・粒度も異なります。


建設機械用塗料の研磨に向いているもの

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建設機械用塗料は再塗装前の足付け・錆取りが目的のため、粗~中番手の研磨材が使用されます。

1 #120~#240:表面の錆・厚塗膜除去
2 #320~#400:再塗装前の足付け
3 #600~:上塗り直前の肌調整


また、研磨作業の効率を重視するため乾式研磨が基本とされており、弊社のドライタックペーパー(糊付け加工)、マジックタックペーパー(マジック加工)が該当します。

自動車用塗料の研磨に向いているもの

ファイルと耐水ペーパーを使った研磨

自動車用塗料は美観回復・肌調整が目的のため、中~細番手の研磨材が使用されます。

#800~#1000:ゴミ取り・肌荒れ修正 #1500~#2000:磨き前の下処理 #3000:仕上げ前の超微調整


マジックタック、ドライタックペーパー
マジックタック、ドライタックペーパー

また、研磨作業時の摩擦熱や砥材の脱落による深いキズを防止するため、水研ぎ研磨が基本とされています。弊社の耐水研磨紙が該当します。

まとめ

同じ「塗料」という大きな括りの中でも、塗装対象の目的によって適した研磨材・番手は異なります。誤った選択をすると作業工数が増加する可能性があるため、慎重な選定が欠かせません。当社では研磨のプロフェッショナルが、お客様の要望やニーズに沿った製品提案を行い、課題改善のお手伝いをしております。ぜひお近くの営業所へご相談ください。


記事No,489