Mipoxはデバイスウエーハに対応した常温接合サービスを開始致しました。 この新サービスは、高精度なアライメント技術を利用することで、従来の問題点を克服し、産業界の新たな可能性を開くことに成功しています。

一般的な接合技術では、平面方向の位置合わせのみに依存していたため、接触時の位置ずれを防ぐことができず、精密な作業には限界がありました。 しかし、Mipoxの技術では、真空チャンバー内で使用可能な特殊なピエゾアクチュエータを用いた6軸方向のアライメント機構を採用。 これにより、わずか±0.2μmという高い位置合わせ精度を実現し、より高度な常温接合が可能になりました。

この技術の革新点は、可動型のアルゴン(Ar)ビームソースの使用にもあります。 従来の固定型ビームソースとは異なり、ウェーハ表面を均一に活性化処理し、接合強度のばらつきを最小限に抑えることが可能です。 さらに、MipoxのサービスはSiナノ接着層ビームソースの適用も可能で、一般に接合が困難とされるイオン結晶性の材料にも対応しています。 革新的な中間層としてのSiスパッタ方式を採用し、イオン結晶性の材料でも良好な接合を実現。 この技術により、多種多様な組合せの接合が可能となり、幅広いアプリケーションの拡大に貢献しています。特にSiCウェーハの接合において、この接合方式が多く用いられており、近年増加しているアプリケーション例をリードしています。

このMipoxの取り組みは、Si-FABにも対応しており、ArやN2を用いたビーム照射時にも、Si原子を同時に照射することで、Siリッチな表面を生成し、電極を伴う接合においても絶縁性を確保することが可能です。 これは、半導体業界だけでなく、電子機器や宇宙航空、自動車産業など、多くの先端技術分野において、極めて重要な進展を意味しています。 Mipoxのビジョンは、単に製品を提供することに留まらず、技術革新を通じて社会に貢献することにあります。 企業としての役割を果たすだけでなく、技術力を社会問題の解決に向けて活用し、持続可能な未来を支える基盤を築くことを目指しています。

ニュースリリース:高精度アライメントシステムを採用した常温接合加工サービスを開始