
空研ぎ研磨紙は、研磨作業において非常に重要な役割を果たす道具であり、特に木材や金属の表面仕上げに最適です。水を使用せず、目詰まり防止加工が施されているため、長時間の使用でも性能が維持され、効率的な作業が可能です。本稿では、空研ぎ研磨紙の特性、使用方法、メリット、選び方について詳しく解説し、質の高い仕上がりを実現するためのポイントをお伝えします。
■空研ぎ研磨紙の基本情報
空研ぎ研磨紙は、主に乾いたドライ状態で使用される研磨用の研磨紙です。水を必要とせず、特に木材や金属の表面仕上げに適しています。目詰まり防止加工が施されているため、研磨中に発生する粉塵や削りカスが研磨紙の目に詰まりにくく、長時間使用が可能です。
使用用途

・木材の研磨
・空研ぎ研磨紙は、木材の表面を滑らかに仕上げるために使用されます。特に、杉やヒノキなどの目詰まりしやすい木材に効果的です。
・研磨後の塗装準備としても使われており重要で、表面の凹凸を取り除きます。
・金属の仕上げ
・金属表面のバリ取りや、塗装前の下地処理に最適です。
・錆や異物の除去にも有効で、滑らかな仕上がりを実現します。
・プラスチックや合成樹脂の研磨
・プラスチック製品のキズを修復修正したり、成型時のパーティクルラインを取り除いたりする際に使用します。
・プラスチックパーツのエッジを丸めたり、鋭くしたりすることも可能です。
メリット
・作業の簡便さ
水を使用しないため、準備や後片付けが非常に簡単です。
・目詰まりの軽減
目詰まり防止加工により、研磨中に発生する摩擦熱が軽減され、研磨紙が熱くなりづらくなります。これにより、作業中の快適さが向上し、研磨紙の寿命も延びます。
・研磨効率の向上
目に詰まることが少なくなるため、研磨効率が向上し、作業がスムーズに進みます。特に、木材の研磨においてその効果が顕著ですを発揮します。
番手の分類
空研ぎ研磨紙は、研磨の粗さを示す番手に応じて以下のように分類されます:
粗目(#40〜#80): 大きな傷を削るために使用。
中目(#100〜#240): 表面を整えるために使用。
細目(#320〜#600): 最終仕上げや滑らかさを求める際に使用。
極細(#800〜#1000): 艶出しや、塗装面の最終仕上げに使用される。
選び方
空研ぎ研磨紙を選ぶ際のポイントは以下の通りです:
素材の種類
研磨する素材(木材、金属、プラスチック)に応じて適切な研磨紙を選びます。
研磨の目的
表面仕上げや下地処理など、目的に応じた番手を選択します。

基材と砥粒
基材
主にクラフト紙やラテックス紙で作られています。耐久性や柔軟性に優れた素材が使われます。
砥粒
酸化アルミニウムやシリコンカーバイドが使用され、研磨性能を決定します。選択する砥粒によって、研磨の効率や仕上がりが変わります。

Mipox製品のラインナップ
- RRAC-SDS:ソフトバックタイプ、目詰まりの早い塗装面の乾式研磨に最適
- AHAC-SDS:高研磨力タイプ、木工木地、塗装面研磨に最適
- FRCC-SDS:木工木地、塗装面の曲面研磨、平面手研磨、サンダー研磨用
- FTCA-SDS:ソフトタイプ木工木地、塗装面の曲面、平面の手研ぎサンダー研磨用
使い方の手順
・シートサイズをカットして使用するのが一般的です。場合によってはパット等で補強して研磨します。
- 表面の準備: 研磨する表面を清掃し、異物を取り除きます。
- ペーパーの選択: 目的に応じた番手の研磨紙を選びます。
- 研磨作業: 研磨紙を持ち、一定の力で均一に研磨します。力の入れ方や角度を調整しながら作業しましょう。
- 仕上げ: 目の細かい研磨紙で仕上げを行い、滑らかな表面を作ります。

まとめ
空研ぎ研磨紙は、木材や金属の仕上げ作業に欠かせない優れた道具です。その特性として、目詰まり防止加工が施されているため、研磨中の摩擦熱を抑え、長時間の使用でも安定した性能を発揮します。この特性により、作業効率が向上し、仕上がりも滑らかで美しくなります。研磨作業を行う際は、素材や目的に応じた適切な番手を選ぶことが重要です。正しい使い方を理解し実践することで、質の高い仕上がりを実現できるでしょう。空研ぎ研磨紙を活用して、効率的かつ効果的な研磨作業を行い、プロフェッショナルな仕上がりを目指しましょう。