今回は墓石材と建築石材に焦点をあてて、その研磨加工についてご紹介をさせていただきます。
市場状況は、墓石材、建築石材ともに製品輸入、海外生産が主流となっており日本国内での加工は激減しそれに伴い消耗品研磨材等他(切る磨く)の使用量も同様の状態です。そしてその状況が今でも続いています。
しかし、まったく国内で研磨加工をしていないわけではありません。このような状況でも、生き残りをかけるユーザー様に当社製品で少しでもお役に立てればと考えております。

目次

  1. ・課題と提案
  2. ・お墓(墓石)
  3. ・お墓のつくり方
  4. ・石種
  5. ・研磨
    1. 基本工程
  6. ・建築石材(大理石)
  7. ・研磨
  8. ・安定した供給体制と開発品

・課題と提案

石材加工において最終の仕上げ工程である研磨は、製品の良否にかかわる大切な工程です。最適な製品を使用することで石の特性や魅力を引き出すことが可能になります。現在、国内の研磨加工が激減している状況で各研磨加工消耗品メーカーは、縮小撤退を余儀なくされています。
使い慣れた製品が廃盤になり手に入らないなどお困りの場合も多々あるかと思います。当社は総合研磨材メーカーのメリットを活かして、一般研磨から精密研磨まであらゆる分野向けの製品を各業界に提供させて頂いております。

・お墓(墓石)

お墓をつくる為の材料、すなわち原石ですが現在ほとんどを輸入に頼っている状況で、約70%~80%が海外製といわれています。
切る、削る、磨く、字彫りも行い製品として日本に輸入されてきます。
お墓ぐらいは日本でつくろう!せめて加工ぐらいはと、複雑な気分になりますが現実です。国内の主な産地といわれる、真壁(茨城県) 真鶴(神奈川県)岡崎(愛知県) 庵治(香川県)等の稼動も、価格面、市場環境、人材面の問題もあり厳しい状況にあるようです。

墓石
(画像=墓石)

・お墓のつくり方

  1. 採石場(丁場)から原石切り出し
  2. 墨出し(大きさ寸法を決める)
  3. 墨出し(大きさ寸法を決める)
  4. 切削(ダイヤカッター使用)
  5. 削加工(R部など細かく削る)
  6. 磨き(手動及び自動研磨、ハンドポリッシャー他)  
  7. 字彫り(サンドブラスト) 
  8. 検品 梱包 出荷

・石種

お墓に使用される石材は、通常御影石と呼ばれています。花崗岩、閃緑岩、斑レイ岩、 安山岩などの総称です。
英語では「グラニット(granite)」と呼ばれています。日本語の御影石という名称はかつて神戸市東灘区御影で数多くの花崗岩が産出したことにちなみ、御影石と名付けられたといわれています。御影石は約700年たって初めて風化が始まるといわれるほど、優れた耐久性を持っています。

しかし、粘り気がなく硬い材質なので加工に手間や費用がかかるといった面もありますが、研磨すると美しく重厚感を醸し出すことができます。

・研磨

当社のフレックスファインダイヤ製品は専用工具を使い曲面、小面などあらゆる表面研磨に抜群の性能を発揮します。御影石を美しく研磨することが可能です。基材の硬さ、厚み、各粒度を用意しており様々なご要望にも対応が可能です。他社にはない、豊富な製品をご用意しております。

基本工程

  1. 下地工程 60番、100番、200番 (下地を整える)
  2. 中仕上げ工程 400番、800番 (成型の仕上げ)
  3. 仕上げ工程 1500番 (石の地を締める)
  4. 仕上げ工程 3000番(石の色合いを出し深める)
  5. ツヤ出し ツヤバフ(鏡面)
ファインダイヤ
(画像=ファインダイヤ)

・建築石材(大理石)

大理石は、英語では「マーブル」と呼ばれています。英語の語源は諸説あるようで、ギリシャ語の、「光の中できらめく」から由来していると言われています。

日本語の大理石という名称は、中国の雲南省大理という都市で、大理石が産出されたことにちなんで名付けられたようです。

大理石は、石炭岩がマグマの熱で温度変化した変成岩の一種で炭酸カルシウムが主成分であるが、酸化鉄、粘土などの副成分が含まれてる場合が多く、これらが様々な大理石の色調や模様を形成しています。床材、壁、テーブルなどの装飾品に多く使用され、加工性もよく、研磨することで独特の高級感を醸し出します。

大理石
(画像=大理石)

・研磨

当社の大理石専用研磨材、マーブルフレックスダイヤは布基材に砥材を刷り込んでおり研磨性もよく、60番~6000番まで粒度規格があります。大理石の表面状態を確認しながら、粒度選択を自由にすることが可能です。ハンドポリッシャーに付けての研磨や手磨きでも独特の仕上がり感になり、ユーザー様のご要望にも十分にこたえられる製品となります

・安定した供給体制と開発品

石材向け製品の技術を転用してハイテク分野向け製品の開発もおこなっております。そのような柔軟な開発体制をとれるため、市場の需要に左右されず、石材向けの製品も引き続き安定して供給することが可能です。

石材研磨加工が今後、国内回帰する可能性もゼロではありません。あらゆる分野がグローバル化しているなか、海外生産から撤退して国内回帰している企業も珍しくない状況です。

地道に国内で研磨加工を継続している、石材関連業者様の為にも引き続き安定生産をおこなってまいりますのでご相談等ありましたら、是非当社までお声がけください。お客様の成功のためを営業方針に活動をしておりますのでよろしくお願いします。