Mipoxでは自社製の研磨フィルム/スラリーおよびエッジポリッシャー装置を活用することで、SAWフィルター用途をはじめとする接合ウェーハ(POI基板他圧電基板との接合基板)の加工サービスを提供しています。
SAWフィルターとは?
SAW(Surface Acoustic Wave)フィルターは、圧電基板上で表面弾性波を発生させ、それにより特定の周波数を通す高精度な周波数制御を行う半導体デバイスです。 携帯電話や無線通信機器、5G/6G対応などで幅広く利用されており、高い信頼性と選択性が求められます。 そのため、基板の平滑性や厚さ制御の精度は極めて重要です。

高精度加工体制の特長
- 極薄厚さ制御: SAW用途で要求される±0.1μm以内(研削およびCMP加工)の厚さ公差を実現。
- 高精度なエッジ研磨: 接合基板の欠けやクラックを防止し、後工程の品質安定と歩留まり向上に貢献。
- 高TTV化対応の研磨: LiTaO₃、LiNbO₃、SiC、GaN、サファイア、石英、その他複合材料などに対応した高平坦加工。
- ワンストップ体制: 研磨前後の品質評価・表面測定・洗浄対応など、プロセス全体を包括した支援体制を整備。
SAWフィルター研磨の適用対象と利点
対応材料・形状
- 圧電基板(LiTaO₃、LiNbO₃)
- 様々な支持基板に対応(Si、石英、SiC、GaN、および化合物基板・合成結晶)
- TC-SAW、POIなど中間層(SiO₂膜、Si膜の成膜、接合界面の表面状態制御)にも柔軟に対応
- SAW構造形成に影響を与える表面平坦性・エッジ品質において高精度が求められる基板
利点
- 周波数特性の最適化: 表面凹凸の平滑化と厚み精度の向上が波動伝播特性を改善し、性能を最大化。
- 製品信頼性の向上: エッジ破損の防止により、機械的強度と後工程の安定性を確保。
- 歩留まりの改善: 均一な面精度によって不良率を低減し、生産効率を向上。
独自の技術と受託加工体制
Mipoxは、創業以来培ってきた研磨フィルム・スラリーの製造技術、研磨装置の設計力、そしてプロセス開発力を融合し、研究開発段階から量産対応まで一貫したワンストップ加工体制を構築しています。
サービスの流れ
- 材料や構造のご相談・仕様確認
- 見積り・工程提案
- 試作・プロセス評価
- 結果レポート提供
SAWフィルター用途における導入効果
- 厚さ精度 ±0.1μm の高精度な厚み管理により歩留まり向上
- 表面粗さ Ra 1nm以下 の実現で接合品質を向上
- エッジ処理 によるチッピングや破損リスクの抑制
- SAWフィルター用接合基板に特化した試作体制(接合・研削/研磨・エッジ処理)で迅速対応

まとめ
Mipox株式会社の受託研磨加工サービスは、SAWフィルター用途など高精度が求められる複合基板の加工について、高精度・高品質・多素材対応・ワンストップ体制を提供できる希少なソリューションです。特に、接合加工と膜厚コントロール、表面平滑化に強みを持ち、次世代通信デバイスの製造における品質向上と歩留まり改善に貢献します。
ご関心のある企業様には、サンプルテスト、技術相談、見積り対応も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。