職人技【×最新研磨技術】土佐刃物の魅力と製造・研磨工程とは?
▶ 土佐刃物とは?―400年続く自由鍛造の伝統技術
土佐刃物は、高知県の伝統工芸品として400年以上の歴史を誇る刃物ブランドです。その起源は鎌倉時代にまで遡り、江戸時代初期には新田開発・林業の発展とともに農林業用刃物として急速に普及しました。
最大の特徴は「自由鍛造」と呼ばれる製造方法。これは決まった型を使わず、職人が1本ずつ注文や用途に応じて鍛造する技術であり、現代でも数少ない“一貫鍛造”が行われています。

🔧 ポイント:使い手の手の大きさや地域の土壌特性に合わせて製作可能。まさにオーダーメイドの刃物です。
▶ 土佐刃物の製造工程【伝統技術×精密作業】
土佐刃物は、日本刀に通じる工程を経て1本ずつ丁寧に仕上げられます。
① 材料選定(素材のこだわり)
不純物の少ない鋼材(安来鋼など)を選定
「割り込み」技法で硬い鋼を地金で挟み、切れ味としなやかさを両立
② 鍛造・鍛接(1,000℃超の高温作業)
鋼と鉄を叩いて一体化し、鍛接
加熱・鍛錬を繰り返しながら形を整える
③ 荒研ぎ・整形
研磨ホイールで粗削りし、刃物の輪郭を明確化
④ 焼きなまし・焼き入れ・焼き戻し
内部のひずみを取り除き、硬度と粘りを両立させる熱処理工程
⑤ 最終仕上げ
丁寧に反りを修正し、砥石やバフで刃付け
柄(グリップ)を取り付け、完成
🔍 一連の工程を1人の職人が一貫して担当する点も土佐刃物の特徴。個々の刃物に“職人の魂”が宿るのです。
▶ 製造現場で使われる当社の【研磨材ラインナップ】
当社では、伝統的な鍛造現場でも活用されている高性能研磨材を展開しています。ここでは、土佐刃物製造現場で実際に使われている2製品をご紹介します。
◆ NPホイール|荒研ぎ~整形研磨向け

研磨布基材のフラップホイール
放射状配置により常に新しい研磨面が出現
自然な摩耗と遠心力によるクッション性+冷却効果
φ355~455の大径タイプでバフレースに装着
◆ NHホイール|仕上げ研磨向け

不織布基材のフラップホイール
柔らかい当たり+しなやかな弾性で細部まで丁寧に研磨
羽根密度により硬度調整が可能、仕様カスタマイズにも対応
▶ 研磨工程でお困りの方へ ― ご相談・ご提案はお気軽に
刃物業界でも機械設備や研磨方法は日々進化しています。当社では、伝統と革新の融合を実現すべく、製品開発・現場支援に取り組んでいます。
「今の研磨工程に課題がある」
「もっと作業効率を上げたい」
「刃先の品質を安定させたい」
こういったお悩みをお持ちの方は、ぜひ最寄りの営業拠点までお気軽にご相談ください。用途や現場環境に応じた最適な研磨材をご提案いたします。