はじめに

日本の伝統工芸品である仏壇の製造において、研磨工程は製品の品質と美しさを大きく左右する重要な役割を担っています。

特に徳島県は唐木仏壇の生産において日本一の出荷額を誇る産地として知られ、そこでは熟練の職人技と精密な研磨材が組み合わさることで、世代を超えて受け継がれる美しい仏壇が生み出されています。

この記事では、徳島県の仏壇製造の歴史と製造工程、そして実際に現場で使用されている研磨材についてご紹介します。

徳島県と唐木仏壇
唐木仏壇(からきぶつだん)とは、黒檀・紫檀・欅などの高級広葉樹(唐木)を主材料として作られる、伝統的な日本仏壇

目次

  1. 1.徳島県と唐木仏壇
  2. 2.唐木仏壇の製造工程
  3. 3.仏壇製造向け研磨材のラインナップ
  4. 4.まとめ・FAQ

1.徳島県と唐木仏壇

仏壇

徳島県は、全国でも有数の仏壇製造の産地として知られています。特に唐木仏壇(からきぶつだん)の生産が盛んで、日本一の出荷額を誇っています。

徳島県はもともと家具や鏡台の生産が盛んで木材加工技術の基盤がありました。大正時代に名古屋の仏具問屋から仏壇の製造を受注したことがきっかけとなり仏壇産業が発展していきました。

唐木仏壇は、黒檀、紫檀、屋久杉、欅といった堅く美しい広葉樹の木材を使用しており、木目の美しさと重厚な風合いが特徴です。部品同士の接合には釘を使わず「ほぞ」という独自の組継ぎの技術が用いられています。

熟練の職人が素材選びから加工、組み立て、仕上げまで一貫して手掛けており、世代を超えて受け継がれる耐久性と美しさを持っています。

2.唐木仏壇の製造工程

主な製造工程は以下の通りです。

工程 主な作業内容 品質・研磨のポイント
原木の厳選
製材・乾燥
良質な唐木材を厳選し、仏壇部品に合わせて製材。
反りや歪みを防ぐため、数ヶ月〜数年にわたり自然乾燥と人工乾燥を実施。
含水率管理が不十分だと後工程で歪みが発生。
乾燥工程が最終精度を左右する。
木地加工 図面に基づき切断・削り・研磨を実施。
芯材に唐木を貼る「練り付け」技法や、伝統的な木組みで接合。
木地精度が研磨効率・塗装仕上がりを左右。
初期研磨の均一性が重要。
彫刻 欄間や障子などの装飾部を職人が手作業で彫刻。 凹凸部が多く、後工程の研磨では追従性が求められる。
塗装 下塗り・中塗り・上塗りを重ねて塗装。
ウレタン・漆・ポリエステル塗料をグレード別に使い分け。
塗装ごとに研磨を繰り返し、平滑性と光沢を作る。
オープン仕上げ/鏡面仕上げで研磨条件が変わる。
組み立て 塗装済み部品を仏壇形状に組み立て。 部材精度が悪いと建て付け不良が発生。
金具・仕上げ 金具を取り付け、全体を最終研磨して完成。 最終磨きで質感・高級感が決定。

重要ポイント:
各工程は専門職人による分業制で進められます。特に乾燥・研磨・塗装工程は、仏壇の耐久性・美しさ・仕上がりを大きく左右する重要工程です。

3.仏壇製造向け研磨材のラインナップ

ベルト研磨機とエンドレスペーパー
ベルト研磨機とエンドレスペーパー

ここでは実際に仏壇の製造工場で使われている当社製品の一部をご紹介したいと思います。

耐水研磨紙ベルト

Nikkenブランド耐水ベルト
Nikkenブランド耐水ベルト

主に塗装工程の中研ぎ、仕上げ研磨に使用される紙基材の耐水ベルトです。

ストロークサンダーやレベルサンダーで使用することによりワークに対して均一かつ美麗な研磨面を得ることができます。

当社の耐水ベルトは、長年培った耐水研磨紙の製造技術を生かした製品で、WTCC製品は均一な仕上がり、WRCC製品はより優れた研磨力で木工塗装分野において高い評価をいただいております。

目詰まりを起こしやすい塗装面の研磨には当社のDS加工(目詰まり防止処理)を行ったWTCC-BDS、WRCC-BDSをご使用ください。

空研研磨紙シート

基材に特殊クラフト紙を使用した研磨紙シートです。

木地研磨から塗装工程の中研ぎまで、前述のサンダーでは研磨できない小さな部品や複雑な形状のワークを研磨する際に使用します。

この研磨作業はワーク表面の均しだけではなく塗料の噛みつきを良くする「足付け」の用途も兼ねています。

仏壇製造においては研磨作業の良し悪しが製品の品質を左右するといわれるほど大切な工程です。目の粗いペーパーから目の細かいペーパーへと順番にかけていきます。

当社の研磨紙シートは柔軟性に富み、DS加工(目詰まり防止処理)を施しているので、研磨力の持続性が抜群です。種類も豊富でお客様のご要望に合わせた仕様を選択いただけます。

4.まとめ・FAQ

仏壇の画像

ここまでご覧いただきありがとうございます。

伝統工芸品である唐木仏壇の製造におきましても需要は日々進化しており、現代の住環境に合わせた「家具調仏壇」 や、位牌等の製造も行われています。
コンパクトでモダンなデザインの仏壇は、リビングにも馴染みやすく、需要が高まっています。

それに合わせて研磨方法や研磨材も常に変化しています。

この内容にご興味を持たれた方、現在の研磨作業でお困りの方、ご質問、ご相談がありましたらお気軽に最寄りの当社各拠点までお問い合わせください。


よくある質問(FAQ)

Q. 唐木仏壇の製造工程で最も重要な工程は何ですか?
A. すべての工程が重要ですが、特に乾燥、研磨、塗装の工程は仏壇の最終的な品質や美しさを大きく左右する重要な工程となります。塗装工程では、研磨を繰り返しながら平滑な表面を作り上げていきます。

Q. DS加工(目詰まり防止処理)とは何ですか?
A. 塗装面の研磨など目詰まりを起こしやすい研磨作業において、研磨材の目詰まりを防止し、研磨力を長時間持続させるための特殊な表面処理です。WTCC-BDS、WRCC-BDSなどの製品に施されています。

Q. 仏壇製造以外の木工分野でも使用できますか?
A. はい、ご使用いただけます。当社の耐水研磨紙ベルトや空研研磨紙シートは、木工塗装分野全般において高い評価をいただいており、家具製造や建築内装など様々な用途でご利用いただけます。

Q. 製品の選定について相談できますか?
A. もちろんです。お客様のワークや研磨条件に応じて最適な製品をご提案いたします。全国の各拠点にてご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。