プリント回路基板コンピュータマザーボードのCPUプロセッサ
プリント回路基板コンピュータマザーボードのCPUプロセッサ

はじめに

スマートフォン・パソコン・家電製品から、自動車や産業ロボットまで、現代の電子機器には欠かせない「プリント基板(PCB=Printed Circuit Board)」。電子部品を接続するための土台であり、信号や電力を正確に伝える"神経網"のような役割を担っています。

PCBはガラスエポキシなどの絶縁体基材に導電パターン(銅配線)を形成し、部品を実装・接続して使用されます。構造も多層化が進み、高密度実装(HDI)やフレキシブル基板など、用途に応じた進化が加速しています。IoT・5G・自動運転・医療機器など高信頼性が求められる分野が広がるなか、従来の「研磨=前処理・表面仕上げ」という枠を超え、微細回路や高密度実装に対応した研磨技術・研磨材の進化が求められています。

目次

  1. プリント基板の製造工程
  2. プリント基板製造における研磨工程
  3. マイポックスのPCB向け研磨材の特徴とおすすめ製品
  4. 高研磨力製品
  5. まとめ

プリント基板の製造工程

PCBの製造は、以下のような工程を経て行われます。これらの工程ではミクロン単位の精度が求められ、静電気・コンタミ・微細な凹凸やバリが製品不良や伝導障害の原因となるため、工程間の清掃・表面調整が非常に重要です。

1 基材の加工(切断・穴あけ)
2 導通処理(スルーホールの銅めっき)
3 パターン形成(フォトリソ・エッチング)
4 ソルダーレジスト印刷(絶縁保護)
5 シルク印刷(部品番号などの印字)
6 表面処理(はんだ付け性向上)
7 外形加工・検査・出荷

プリント基板製造における研磨工程

プリント基板に研磨?と思う方もいるかもしれません。しかし、高密度実装やマイクロビア(微小な穴)への対応が進む中、表面の平滑性と清浄性の確保は、品質を左右する大きな要因になっています。

導通性と密着性を高める前処理研磨 スルーホールやパッド部に対して、めっきやはんだがしっかり密着するためには、酸化膜や微細なバリを除去し、表面を適度に粗化する必要があります。このとき使用されるのが不織布研磨材です。過剰な除去を防ぎつつ表面を均一に処理できるため、パターン損傷のリスクも低減します。
最終外観検査前の仕上げ研磨 ソルダーレジストや印字後の微細な突起や異物を除去し、光沢感・外観品質を均一化する目的でも研磨材が活用されます。ここでは特に、微粒子を含むソフトな不織布研磨材が用いられます。

 
バフカス不織布ホイール製品

マイポックスのPCB向け研磨材の特徴とおすすめ製品

マイポックスでは、研磨材メーカーとしての技術を活かし、長寿命・高均一性・加工後の清掃性に優れたPCB向け研磨材を多数ラインナップしています。プリント基板のような繊細な製品には、「均一性・柔軟性・低発塵性」が求められます。以下の理由から、不織布研磨材が主流になっています。

ユニベックスホイール(NH) 不織布をコアに放射状に接着した製品で、研磨時の発熱が少ない製品です。
ユニベックスホイール(LUB) 不織布研磨材へ発泡樹脂を含浸させた積層タイプの研磨ホイールです。
ユニベックスホイール(FUB) 不織布研磨材へ発泡樹脂を含浸させたフラップタイプの研磨ホイールです。

高研磨力製品

  
TLF 製品
FSPホイール 穴埋めインク除去研磨、SUS製プレスプレート研磨など向けの製品で、研磨材を立体構造に配列させたセラミックタイプの研磨ホイールです。研磨材には切削性に優れた緑色炭化ケイ素を使用。独自構造により穴ダレ・片摩耗を抑え、PCBの平坦性を高く仕上げます。
TLFホイール 高い研削力とロングライフを両立した成型砥石ホイールです。穴埋め樹脂の凹み、穴ダレの少ない平坦な研磨面に整えます。

どの粒度を選べばいいかわからない、省力化・安定仕上げを両立させたい。そんなお悩みは、研磨のプロがしっかりサポートいたします。是非、お問い合わせください。

まとめ

プリント基板の品質は、目に見えない研磨工程によって支えられています。前処理研磨で密着性を高め、仕上げ研磨で外観品質を整えることで、微細回路・高密度実装にも対応できる安定した仕上がりが実現します。用途や課題に合わせた研磨材選びが、歩留まり向上と製品品質の安定につながります。


記事No,486