ヘアライン加工を施した製品は、私たちのまわりに数多くあります。家電製品や装飾品、パソコン、オーディオパネル、建材、自動車内装材などさまざまです。この加工を施すことにより、単なる平面の板に立体感が出て、高級感のあふれる美しい製品に生まれ変わります。
ここでは、ヘアライン加工に使用されている研磨材についてご紹介いたします。  

目次

  1. ヘアライン加工
    1. ヘアライン加工とは
    2. ヘアライン加工に付属する工程事例
  2. Mipoxの推奨研磨材
    1. 傷取り
    2. ヘアライン加工
  3. まとめ

ヘアライン加工

ヘアライン加工とは

ヘアライン加工とは、一般的には金属の表面処理加工の一種で、単一方向に細かい傷をつける加工法および工法による仕上げとされています。加工が施される素材はステンレスやアルミのほか、一部の樹脂素材などがあります。通常の線がつながっているものや、スクラッチ状、ツヤ消しなどの種類があります。ヘアライン加工により、製品の美観向上や傷汚れが目立ちにくくなるなどのメリットを得ることができます。

 

ヘアライン加工に付属する工程事例

最終製品にするまでにはさまざまな工程があります。
一般的には下記のようなヘアライン加工に付属する製造工程があります。

一般的なヘアライン加工に付属する製造工程
工程1 表面処理
工程2脱脂
工程3傷取り(研磨材使用)
工程4ヘアライン加工(研磨材使用)
工程5アルマイト加工等(鍍金)

一番の目的はいかに外観を美しく仕上げるかになり、その為には工程内で研磨が必要になります。研磨は手間のかかる作業ではありますが、省くことのできない工程になります。最適な研磨材を選択して出来る限り効率的に研磨することが製品の品質向上につながります。

Mipoxの推奨研磨材

ここからはヘアライン加工に付属する工程の最適な当社の研磨材をご紹介します。

傷取り

 
(NBPホイール)

押出し材の場合、工程上、傷が発生します。また潤滑剤等が製品表面に付着しています。後工程のために傷および潤滑剤を除去する必要があり、Mipox NBPホイールが適しています。
本製品は、安定した研磨とディップ方式を採用することにより、特殊化学繊維不織布に砥粒を特殊な接着剤で均一に中まで含ませています。繊維と砥粒が同時に消耗し、常に安定した研磨力と均一な仕上げ面を得られます。基材及び接着剤の特性から乾式、湿式研磨の両用が可能な製品です。不織布基材をコアのまわりに渦巻き状に巻き付けさらに特殊樹脂を浸透しており滑らかな研磨が可能です。

ヘアライン加工

不織布ホイール(NHホイール)
不織布ベルト(NTBベルト)

NHホイールは不織布研磨材をコアに放射状に接着した製品で研磨時の発熱が少なく、ご要望に応じて外径、幅、粒度、硬度を組み合わせて製作することが可能です。ヘアライン加工の自動化に適しており、アルミ材や樹脂素材のヘアライン加工に向いています。粒度、硬度を調整することにより、見た目のやさしい研磨目となります。設備状況により、不織布ベルト(NTBベルト)の提案も可能です。不織布にネットの補強材をいれたタイプで、目詰まりが少なく均一な仕上がりが可能です。

  • レジンクロスベルト
( レジンクロスベルト)

レジンクロスベルトは見た目がはっきりして、深い線のヘアライン加工に向く製品となります。砥材はアルミナ、ジルコニア、セラミック等の選択も可能です。設備により幅と周長を合わしての製作が可能です。自生発刃作用により安定した研磨力が持続できます。

まとめ

簡単にヘアライン加工といっても、ユーザー様ごとに独自の技術と定義があり、それぞれに特性があるかと思います。その定義はあいまいな面もありますが、製品を仕上げるには、さまざまな工程がありその中でもヘアライン加工を美しく仕上げるには研磨材が必要になります。 本記事を通じて使用研磨材の提案をさせていただきましたが、あくまでも一例となります。ユーザー様では自社で研磨方法、研磨材等を日々研究されて製品品質の向上に努められていると思います。デザインを重視した細かい線や、変化のある線等、その他自動化により効率的な製品製造を模索されているかと思います。当社には研磨布紙、不織布研磨材、それらを使用しての加工品(ホイール等)、のご用意が可能です。お困りの際には是非とも当社にご相談ください