
粉体塗装(パウダーコーティング)は、建築や製品の塗装方法の一種であり、環境配慮に最適な方法として注目されています。液体塗装と比較して、粉体塗装は多くのメリットを持ち、環境への配慮にも貢献します。
粉体塗装とは
粉体塗装は、顔料や樹脂、添加剤などを粉末状にした塗料を使用して塗装を行う方法です。塗料を加熱して固めることで塗膜を形成し、焼付塗装としても知られています。液体塗装では塗料に含まれる溶媒が大気中に放出されるため、環境への悪影響が懸念されます。しかし、粉体塗装では溶媒を一切使用しないため、環境に優しい塗装方法と言えます。

粉体塗装の特徴
粉体塗装の特徴として、静電粉体塗装法と流動浸漬塗装法の2つの方法があります。 静電粉体塗装法では、高電圧をかけたスプレーガンを使用して粉体塗料を被塗物に静電気を利用して付着させます。流動浸漬塗装法では、ワークを塗料に浸漬させる方法です。それぞれに特徴がありますが、どちらも効率的な塗装を実現することができます。
粉体塗装のメリット
粉体塗装のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
①リードタイム・プロセスが短縮できる
粉体塗装では塗膜が液体塗装に比べて厚く形成されます。そのため、厚塗りをするために重ね塗りをする必要がなく、一度の塗装で済ませることができます。これにより、プロセスの短縮が可能となります。
②経済的かつ環境にやさしい
粉体塗装は塗料のリサイクルやリユースが容易です。塗料の余剰分や剥離した塗膜は回収して再利用することができます。これにより、塗料の使用量を減らすことができ、経済的かつ環境に優しい塗装方法となります。
③耐久性や防食性に優れる
粉体塗装は厚塗りのため耐久性や防食性に優れています。粉体塗装で塗装した製品は用途によりますが品質の高さが期待できます。
④塗装品質の安定化、自動化につながる
液体塗装はタレ、透けなどが発生しやすく、品質にバラつきが出やすい塗布方法です。粉体塗装では、ロボットの活用などプロセスの自動化が容易で、安定した塗装品質を確保することが可能です。

最後に

弊社ではこのような粉体塗装の特徴を活かした研磨材の開発を進めております。 粉体塗装は人体や環境に優しいという大きなメリットがあります。 IH乾燥炉の技術も同時に開発中で、これらの技術が従来の研磨材の生産方式を変えてくれると信じております。