試作用I Hシステム
(画像=試作用I Hシステム)

粉体塗装におけるIH(誘導加熱)システムの活用は、エネルギー効率の向上や短時間での加熱、均一な加熱が可能となる点で多くのメリットを持ちます。以下に、粉体塗装でのIHシステムの主な特徴をご紹介いたします。

目次

  1. 前処理
  2. 粉体の付着
  3. 焼付け
  4. エネルギー効率の向上
  5. 均一な加熱
  6. 注意点

前処理

IHシステムは、金属部品の前処理段階での乾燥や加熱に使用されることがあります。これにより、部品の表面が均一に加熱され、後の塗装工程でのアドヘージョン(接着力)を向上させることができます。また、一時的に高温化熱をすることで脱脂工程が不要になるというメリットもあります。

粉体の付着

IH加熱により、部品の表面を一時的に加熱することで、粉体が部品の表面に均一に付着しやすくなります。これは特に、高密度や高い導電性を持つ材料に対して効果的です。

焼付け

粉体塗装後の焼付け工程では、IHシステムを使用することで、均一かつ迅速に部品を加熱することが可能です。これにより、焼付け時間の短縮やエネルギーの節約が期待できます。

エネルギー効率の向上

伝統的なコンベクション式のオーブン(熱した空気を循環させて加熱するオーブン)と比較して、IH加熱は部品を直接加熱するため、エネルギー変換効率が高いとされます。そのため、エネルギー消費の削減や生産効率の向上が期待できます。

IH誘導加熱のデータ
(画像=IH誘導加熱のデータ)

均一な加熱

IHシステムは、部品全体を均一に加熱する能力があります。これにより、部品の変形や歪みのリスクが低減し、製品の品質を一貫して保つことができます。

注意点

注意点として、IHシステムを効果的に活用するためには、対象となる部品や材料の特性、塗装の種類や条件など、多くの要因を考慮する必要があります。適切な設定や最適化を行うことで、IHシステムの利点を最大限に活かすことができます。

鹿沼事業所のI H粉体塗装デモライン
(画像=鹿沼事業所のI H粉体塗装デモライン)

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