製造業の人手不足について

製造業界ではコスト低減の為、手作業から機械設備などを更新して省人化へシフトできないかなど日々議題となる機会を耳にすることが増えています。省人化を進めればコスト低減などに繋がりますが、全てを機械化することができず人の手にも頼るで品質が保たれている場合があります。作業者の長年培った経験と技術により、安定品質が保たれているのが現状となります。しかしながら、若手人材不足や高齢化の影響により、作業する人材が右肩下がりの状況となり人材確保が急務となっております。同時に作業者の「職人の技」が危うくなっているのが状況です。そこで職人の技「属人」から誰でもできる「標準化」へシフトすることが求められています。

キュービクル製造にグラインダーを使用せずに研磨紙を用いた場合の研磨方法について

キュービクルとは工場敷地内や商用施設など屋内外に設置されている大型から小型の金属製の箱となります。内部装置は電力会社から送電される高圧な電流を受電して使用機器に対応できる電圧に変換する装置です。この装置があることで安定した電力と安全な電気を使用することができる重要な設備となり、大量の電気を必要とする施設には必要不可欠な設備となります。

送電線
キュービクル

製造工程について

金属板の切断、曲げ、溶接、塗装前処理、下塗り、上塗り、組み立ての工程が一般的な流れとなります。 回は切断、溶接工程に使用することが可能な研磨材についてご紹介させていただきます。主に板金加工工程では、加工前の金属板をNC加工機により設計寸法通りに板を型抜きします。加工後の板には切断面にバリが残り、身体に触れると大怪我をする可能性があります。

バリ取りグラインダー
パテ盛り

従来のバリ取り工程にはグラインダーを使用してバリ除去をされることが多いと思います。このグラインダー作業は職人の技が必須となり微妙な力加減と経験が重要な要素となります。仮に入社して間もない作業者がグラインダーでの研磨を行うと経験不足により刃が当たり過ぎて深掘りとなりダメージを与えてしまうことがしばしば発生するそうです。そうなると次工程では修正作業が必要となり、パテを盛り、研磨作業にて平滑にする必要があり無駄な労力や工程が増えることでコスト増加に繋がります。更に美観が悪くなる可能性があり、気の抜けない作業となります。

マジックタックペーパー
GO9サンダー

そこで金属板加工のバリ取りに誰でも気軽で安全に使用できる研磨紙「マジックタック DRZD-DDSM」を提案します。こちらの製品は主に自動車ドアサッシュのバリ取りや車体プレス後の研磨工程にご使用いただいている製品となり、ユーザー様からは品質が良く作業効率が向上したと好評を得ております。その他業種のユーザー様でも使用できないか検討したことが提案の始まりとなります。安心安全の作業工程を検討されていますお客様に向けた提案となり、特にキュービクル製造のユーザー様に是非おすすめしたい製品です。

【メリット】

  1. 誰が使用しても研磨の差が生じにくい
  2. ジルコニア砥粒使用している為切削性能が良好 
  3. 基材(紙)厚みがあり耐久性のあるDw(基材重量140~200g/㎡、基材厚み約190μm)を使用している
  4. マジック式であり交換作業に手間が掛からない
  5. グラインダーに比べ安全に作業できて深掘りしない
  6. ギアサンダー シングルアクションサンダー ダブルアクションサンダー使用可能

【課題】

  1. グラインダー研磨より時間が掛る
  2. 基材(紙)使用の為、角部分を研磨すると基材破れがある
  3. ベテラン作業員様は受け入れがたい

【まとめ】

某企業の工場長様からは、作業者不足が深刻な課題であるとの嘆きを伺っておりました。長年作業を従事されているベテラン作業者でなく経験の浅い作業者でも簡単に研磨作業が可能となる「属人から標準化」へ転換したいと相談をいただき、誰もが簡単で安全に作業ができる研磨紙とサンダーの組み合わせでの提案に至りました。最初は半信半疑の様子でしたが実際に研磨テスト作業を通じて案外簡単に作業ができたことを体感されていました。バリ取り以外の工程、溶接後のビード除去にも研磨紙「マジックタックDRZD-DDSM」を使用することも可能です。従来よりも作業時間を要しますが誰もが安全に使用でき「標準化」へシフトする為には最良の方法でないかとお話されていたのが印象的でした。 今回のテーマ以外の研磨方法を検討されているお客様の課題解決のお手伝いと、様々なご要望などにもお応え致しますのでお気軽にお問い合わせください。