Mipox株式会社は、誘導加熱(IH)技術を利用して脱炭素社会の実現を目指しています。 IHは非接触で火炎を使わない加熱方式であり、環境にやさしく効率的な産業用加熱プロセスとして注目されています。Mipoxの誘導加熱装置は、高品質な加熱工程を実現し、塗装工程を中心として環境負荷の低減と効率化に寄与します。

 

誘導加熱技術は火炎を使用しない非接触加熱方式のため、クリーンな作業環境や地球環境に優しい特徴を持っています。さらに、急峻な立ち上がりで必要な箇所・時間のみを加熱することが可能なため、エネルギーの無駄を最小限に抑えます。例えば、ろう付けや焼き嵌め、焼入れ、焼鈍(アニーリング)などの熱処理プロセスにおいて、高精度で効率的な加熱を提供します。これにより、製品の品質向上と製造工程の効率化が図られます。また、Mipoxは自社ラボでサンプルテストを提供しており、ユーザーが最適な加熱プロセスを選択できるようサポートしています。このサービスを利用することで、ユーザーは自社の製造工程に誘導加熱技術を導入する際のメリットを実感することができます。

 

Mipoxの誘導加熱装置は、今後、製造業や自動車産業、航空宇宙産業など、様々な分野で広がりを見せると思われます。これらの産業では、精密で効率的な加熱工程が求められており、当社の技術はそのニーズに応えることができる可能性があります。例えば、自動車産業では、様々な金属パーツの加熱処理や電気自動車(EV)の製造工程で誘導加熱技術が活用されています。また、航空宇宙産業では、チューブやパイプの加熱処理において、高精度で再現性の高い加熱が求められています。Mipoxの誘導加熱技術は、これらの要求に応えるため、常に技術革新を続けています。

 

実例としては下記のようなものがあります。

① ろう付けは、二つの同じ種類または異なった種類の金属を、別の低融点の合金により接続する加熱プロセスです。この技術は、自動車部品や電気機器など、様々な製品の製造において重要な役割を果たしています。また、はんだ付けは、熱により溶けるはんだによって金属を接合するプロセスで、密度の高い接合をすばやく低コストで行える特徴があります。これは、電子機器や電気部品の製造において広く利用されています。

② 焼き嵌めは、二つの金属部品の一方を加熱して膨張させ、もう一方に挿入することで強力な接合を得る方法です。

③ 焼入れは、金属を高温に加熱し、急速に冷却することで硬度を高めるプロセスです。これにより、耐摩耗性や強度が向上します。

④ 焼鈍(アニーリング)は、金属を徐々に冷却することで、内部応力を解放し、素材の延性を改善する熱処理方法です。

 

⑤ 金属鍛造では、金属を高温に加熱して成形し、強度を高めます。金属溶解や浮遊溶解も、誘導加熱技術の応用分野です。金属溶解は、溶解の柔軟性と清浄度を提供し、旧式の製鉄所や鋳物工場では実現できない優れた方法です。

Mipoxの誘導加熱技術は今後も技術革新を続け、より多くの産業分野での応用を広げていくことを目指しています。