ボデーショップ向け研磨材の主役とは

 

国内の自動車アフターマーケット市場において整備工場に次いで件数が多いとされる鈑金塗装工場は全国で6万件ほど登録されており、ボデーショップの名称で呼ばれています。カーデーラー内製の大型工場から個人経営の小規模工場まで規模は様々ですが、事故などにより自動車の外観部分が損傷、劣化した場合に鈑金塗装による修復作業をしてくれる身近な存在です。
現在、ボデーショップ界隈において使用されている研磨材は多岐にわたります。ただその中でもこれだけは欠かせないというものを1つだけ選ぶとしたら多くの方がこの製品を選ばれるのではないでしょうか。今回はそれほどまでにボデーショップ向けの研磨材として浸透し、主役の扱いとなっている【マジック式研磨材】についてご紹介させていただきたいと思います。

マジック式研磨材とは

 

マジック式研磨材とは砥材のついている面を表側とすると、その裏側に面ファスナー加工が施されている研磨材の総称です(※画像では80と粒度表記されている面が面ファスナー加工された裏側となります)このマジック式研磨材の最大の特徴は交換と脱着の容易さにあります。実際の作業現場においては作業時間=人件費となっている状況から、研磨作業にかかる時間を大幅に短縮させ、生産性、利益率のアップに貢献している画期的な製品となっています。
1:簡単な取り付け・交換
面ファスナーを使用しているため、研磨機やパッドに簡単に取り付け・取り外しが可能です。これにより、作業中の研磨紙の交換が迅速かつ容易に行えます。様々な工具に対し着脱しやすい特長があります。
2:強力な固定力
サンダー部分のフックとトリコット部分のループの仕組みにより、使用中に研磨紙がずれることが少なく、安定した研磨作業が行えます。
3:耐久性
面ファスナーの素材自体が強靭であり、繰り返しの使用にも耐えるため、研磨紙全体の耐久性が向上します。
4:多用途性
ボデーショップにおいては125m/mのディスク形状、または75mm幅のロール形状が汎用性の面で需要が高いですが、その他様々なサイズや形状のサンダーにも対応が可能です。
5:効率的な作業
ファスナー部分の適度なクッション性による馴染みの良さと発熱を抑える効果があるため、作業効率が向上し、時間の節約にもつながります。また空研ぎ時には作業中の研磨箇所の目視が容易となり、湿式のような乾燥時間も必要ないため時間短縮効果が抜群です。

 

当社のマジック式研磨材ラインナップ

ここでは当社のマジック式研磨材の一部をご紹介したいと思います。当社のマジック式研磨材は総称で【Magic Tack ※マジックタック】と呼んでおり、その中でも研磨力重視、耐久性重視、仕上げ重視というようにご使用になるシチュエーションやお好みによってお選びいただける各種ラインナップを取り揃えております。

 

1:DRAD/DRZDタイプ
ボデー鋼板や厚塗りされた板金パテの研磨、旧塗膜の剥離などで力を発揮する研磨力を重視したタイプです。ベースとなる基材は耐久性の高い厚めのクラフト紙が使用されており、ハードな研磨でも破れや剥がれが起こりにくくなっています。DRAD、DRZDともに強靭な砥粒を比較的クローズに接着しており、特にDRZDはジルコニア砥粒を使用して非常にシャープな砥材特性による高強度研磨仕様となっています。
2:AHACタイプ
オレンジ色のファスナーが印象的な耐久性に優れたソフトタイプのマジックタックです。砥材をオープンコートしているため目詰まり防止効果が高く、基材に薄手で粘りのある紙を使用しているため柔軟性があり、とても使いやすいマジックタックです。粒度設定も#60~#600までと幅広く、旧塗膜剥離から各種パテ、サーフェーサー研磨までの研磨作業のメインとなるボデー下地作業全般をカバーする汎用性の高さが特長です。
3:WRAF/WTCFタイプ
ベース基材にPETフィルムを使用したマジックタックです。フィルム基材は紙基材と比較して表面が非常に平滑なため、研磨面に対して安定した表面接触を保ち、より均一な仕上がりを得ることができます。この特性は細粒度において特に効果を発揮し#1000以細の仕上がりは紙ベースの研磨材とは全く異なります。専用の目詰まり防止剤を表面にコートしてあるため目詰まりしやすい細粒度でも安心してお使いいただくことができます。粒度設定は#240~#2000までの細粒度が中心で、ボデー下地の最終研磨~中塗り・上塗り後の肌調整、ボカシぎわや新品パーツの電着プライマーの足付け研磨などの用途に最適です。

お問い合わせは全国の最寄りの各拠点まで

ここまでご覧いただきありがとうございます。マジック式研磨材がボデーショップの研磨工程で欠かせない製品ということがお伝えできましたでしょうか。自動車外観における部材や塗料は日々進化しており、それに合わせて研磨方法や研磨材も常に変化しています。この内容にご興味を持たれた方、現在の研磨作業でお困りの方、ご質問、ご相談がありましたらお気軽に最寄りの当社各拠点までお問い合わせください。

当社各拠点情報 https://www.mipox.co.jp/company/office/ マジックタック製品情報 https://product.mipox.co.jp/products/paper/PO_0018/