不織布フラップホイール(NHホイール)は、研磨や仕上げ作業に使用される工具です。通常、軸に取り付けられた多数の不織布のフラップが重なり合っており、これにより柔軟性があり、複雑な形状の表面にも対応できます。主に金属やプラスチックの表面仕上げ、バリ取り、研磨、錆取りなどに利用されます。使用用途や選定のポイントを紹介いたします。

左:シートNS 右:ロールNR
(画像=左:シートNS 右:ロールNR)

目次

  1. 構造
  2. 使用用途
  3. 使用例
  4. 選ぶポイント
  5. まとめ

構造

  1. フラップ:不織布研磨材で作られた薄い層(フラップ)が多数重なっています。これにより、表面に柔軟にフィットし、均一な研磨が可能です。
  2. 中心軸:フラップは中心の軸に取り付けられており、回転することで研磨作業を行います。この軸は通常、電動工具やエアツールに取り付けられます。
  3. 接着剤:フラップ同士を結合するために、接着剤が使用されています。これにより、フラップがしっかりと固定され、使用中に外れることがありません。
  4. 基材:不織布フラップは、一般的にナイロンやポリエステルなどの合成繊維で作られています。これにより、耐久性と柔軟性が確保されています。

使用用途

  1. 研磨:金属やプラスチックの表面を滑らかにするための研磨作業に使用されます。
  2. 仕上げ:製品の最終仕上げや光沢を出すために用いられます。
  3. バリ取り:金属部品の切断面や加工面に残るバリを取り除く作業に適しています。
  4. 錆取り:金属表面の錆や酸化物を除去するのに効果的です。
  5. クリーニング:表面の汚れや残留物を取り除くためのクリーニング作業に使われます。
  6. デザイン加工:特殊なパターンやテクスチャーを施すために利用されることもあります。

使用例

  • ステンレスバス(タンク類)の外面及び内面のヘアーライン仕上げ及びクリーニング
  • 圧延ロールのクリーニング作業
  • メガネフレーム、ライターのサテン仕上げ
  • 木工分野での塗面及び仕上げ研磨
  • 建築金物のサテン仕上げ及びアンテック仕上げ
  • アルミのヘアーライン

選ぶポイント

1.粒度:粒度は研磨の粗さを示します。粗い粒度は素早く削るのに適しており、細かい粒度は仕上げや光沢を出すのに適しています。作業内容に応じて選びましょう。
2.サイズ:フラップホイールの直径や厚さは、加工する部品の形状やサイズに合わせて選ぶ必要があります。狭い部分には小さなサイズ、大きな面積には大きなサイズが適しています。
3.硬さ:不織布の硬さは、研磨力や仕上げの質に影響します。柔らかいものは凹凸にフィットしやすく、硬いものは高い研磨力を持ちます。
4.材質:不織布の材質(ナイロン、ポリエステルなど)も重要です。耐久性や研磨効果に影響を与えるため、用途に合った材質を選びましょう。
5.用途:具体的な用途(研磨、バリ取り、仕上げなど)に応じて、最適なフラップホイールを選ぶことが大切です。
6.使用する工具:フラップホイールを取り付ける工具の種類や回転数に応じた製品を選ぶことも重要です。互換性を確認しましょう。

まとめ

NHホイールは、研磨や仕上げ作業において非常に有用な工具です。その柔軟性と多様な用途により、金属やプラスチック、木材などさまざまな素材に対応可能です。主な用途としては、研磨、バリ取り、錆取り、クリーニングなどが挙げられます。 構造はフラップ、中心軸、接着剤、基材から成り立ち、これにより耐久性や柔軟性を持っています。選ぶ際のポイントとしては、粒度、サイズ、硬さ、材質、具体的な用途、使用する工具の互換性が重要です。 適切なホイールを選ぶことで、効率的かつ高品質な仕上げが可能になります。