製版ロールは、グラビア印刷などで高精細な印刷品質を実現するために不可欠な部品です。ロール表面の微細な凹凸がインキを保持・転写する役割を担うため、その表面処理には極めて高度な研磨技術が求められます。
Mipox株式会社では、長年培った「塗る・切る・磨く」技術をベースに、製版ロールに特化した研磨プロセスの開発と提供を行っており、国内外の印刷業界から高く評価されています。

製版ロール研磨の重要性
製版ロールの研磨は、以下の目的で実施されます。
- 表面粗さの最適化:エッチングの均一性を確保し、印刷品質を安定させる
- ロール寿命の延長:エッチング前の下処理でロール素材へのダメージを低減
- プロセス安定性:インラインでの生産性や再現性を担保
これらの目的を達成するには、ロール表面に対してミクロンオーダーでの精密な加工が不可欠です。
Mipoxの研磨プロセス:3つの特徴
1. 超精密研磨による高均質な表面処理
Mipoxの研磨プロセスでは、独自に開発した精密研磨フィルムを使用し、数μm単位の均一な除去量を実現しています。とくに、鏡面に近い仕上がりが求められるシリンダー用途では、Ra(表面粗さ)0.01μm以下の仕上げも可能です。
このプロセスは、従来のバフ研磨や砥石加工に比べて、傷や凹凸の発生を最小限に抑え、ロール素材へのダメージを軽減する点でも優れています。
2. エッチング工程への最適化設計
Mipoxの研磨プロセスは、エッチング前処理としての最適化も行われており、エッチ液の均一な拡散と反応性の向上に寄与します。これにより、モアレやにじみといった印刷不良の低減、スクリーン精度の向上を同時に実現します。

3. 多様なロールサイズ・材質に対応
アルミ・ステンレス・クロムメッキ等の多様なロール材質に対応可能で、最大直径φ600mm、長さ2000mmクラスのロールまで使用実績があります。また、仕上げ条件も用途に応じてRa0.1〜0.01μmまで可変設計できるため、機能性フィルム製造や特殊印刷ロールなど多様な業界ニーズにも柔軟に対応しています。
製品品質とプロセス開発力の融合
Mipoxでは、研磨フィルムを自社で設計・製造しているため、素材選定〜加工条件〜研磨機設定〜測定までを一気通貫で最適化することが可能です。お客様からは、「ロールの仕上がりだけでなく、工程全体の安定化提案が受けられる点が大きな魅力」という声も寄せられています。

これにより、新規顧客との接点創出や業界への技術波及力を強化しつつ、従来のB2B領域における技術的プレゼンスをさらに高めていく方針です。

Mipox株式会社について
Mipox株式会社は、「塗る・切る・磨くで世界を変える」を理念に、研磨フィルムおよび精密加工サービスを提供するグローバルメーカーです。HDD、半導体、光ファイバー、自動車、建材業界など多様な分野での応用実績を持ち、近年は受託加工・測定サービスにも注力しています。

公式サイト:https://www.mipox.co.jp/
オウンドメディア「研磨ラボ」:https://www.mipox.co.jp/media/
業界プラットフォーム「Polishing Hub」:https://polishinghub.jp/