目次

  1. ダイカストとは
  2. ダイカストの製造工程
  3. 製造工程における研磨方法
  4. ダイカスト研磨における研磨製品の紹介
    1. 多羽製品「ハイハイディスク」
    2. サンダー用ペーパー「マジックタックシリーズ」DRZD-DDSMタイプを推奨します。
    3. ベルトサンダー用ペーパー 「ジルコニアベルトNEWZ01シリーズ」
  5. まとめ

ダイカストとは

「ダイカスト」はダイキャスト(英:Die Casting)とも呼ばれ、溶融金属を金型に圧入(*)することにより高精度で鋳肌の優れた鋳物を大量生産する鋳造方式の一つです。
その製法自体のことを指す場合と、製造した製品を指す場合の両方があります
*圧入:→加圧しながら流し込むこと。 ダイカストの大きな特徴として、工程をほぼ自動化することができ、生産性が高く多種多様の大量生産に適していることが挙げられます。
このため、自動車や二輪車などの輸送機器、 パソコンや携帯電話などのモバイル機器、通信機器、精密機器などさまざまな産業分野の機械部品に多く利用されています。

ダイカスト
(画像=ダイカスト)

ダイカストの製造工程

ダイカストに使用する素材は、アルミニウム・亜鉛・マグネシウムなど非鉄金属の合金です。研磨材選定においては、これらの素材がどういった物に使用されているかも重要な要素の一つとなります。ここでは、ダイカスト製品の中でも二輪部品や船外機によく使用される「アルミダイカスト」の製造工程をご紹介します。

ダイカスト製造工程
(画像=アルミダイカスト製造工程)

上図におけるトリミング工程で研磨材製品を使用します。トリミング工程とは、鋳造後に金型より製品を冷やして取り出す工程のことです。取り出した製品は縁にバリが付着しており、整面が保てていない状態が多くあります。このままだと製品として使用することができないため、研磨製品を使用したバリ取り・整面研磨が必要となるわけです。

製造工程における研磨方法

ダイカスト製品のメリットでもありますが、成型における自由度が高く様々な形状の物があるのも特徴です。そういった形状に対し、研磨方法も多種多様に存在しています。 例えば、下記のような方法があります。

  • グラインダーを使用した多羽の研磨製品を使用した研磨方法
  • サンダーを使用した研磨製品を使用する研磨方法
  • ベルトサンダーを使用した研磨布タイプの製品を使用する研磨方法

ダイカスト研磨における研磨製品の紹介

最後に、ダイカスト研磨に適した当社の製品を紹介しましょう。

多羽製品「ハイハイディスク」

フラップディスク
(画像=ハイハイディスク)

研磨布(羽)が半二重構造になっているため、ワークに対するファーストタッチがソフトになります。アルミ系などの柔らかい非鉄金属でも初期研削における削れ過ぎを要因とするスクラッチ・クラックを抑えることができます。ダイカスト製品の特長でもある曲面や角に対しても有効に使用でき、バリ取り作業をスムーズに行えます。

サンダー用ペーパー「マジックタックシリーズ」DRZD-DDSMタイプを推奨します。

DRZD-DDSM
(画像=DRZD-DDSM)

こちらは通常のアルミナ砥材のみを使用したマジックタイプのペーパーとは違い、砥材にジルコニア砥材を使用しております。ダイカスト製品は大量生産がメインですが、トリミング工程における研磨作業はハンドツールを使用した手研磨が多いです。 しかし、ジルコニア砥材を使用する本製品を整面研磨で使用することで研削性・耐久性が増し、作業時間の短縮(時短)につながります。

ベルトサンダー用ペーパー 「ジルコニアベルトNEWZ01シリーズ」

研磨ベルト
(画像=研磨ベルト)

アルミ系の柔らかい非鉄金属はその特性上、目詰まりが起きやすいデメリットがあります。
NEWZ01シリーズは目詰まり防止処方を加えており、高い耐久性を実現しております。また、ベルト基材の強度が通常の綿布基材よりも高いため、ちぎれにくくなっています。
ダイカスト製品のバリを除去する際には研磨面が曲面や角が多く、また、尖ったバリも多く見られます。この製品は、耐久性・強度の確保があり作業効率向上が期待できます。

まとめ

ここまで、ダイカスト製造における研磨製品の紹介を行いました。
本記事ではアルミダイカスト製造にスポットを当てましたが、マグネシウムやその他の原材料も多くあります。ダイカストは、産業におけるあらゆる分野になくてはならない製造方法です。トリミング工程での研磨工程以外でも金型研磨などの研磨製品が必要なファクターはまだあります。当社はこれまでに培ってきた知識と経験を活かし、お客様の課題解決に向けて製品開発を進めてまいります。また、当社の使命である「塗る・切る・磨くで世界を変える」を軸としてお客様に新たな価値を見出していきます。