はじめに
「研磨の力で、どこまで泥を輝かせることができるのか?」そんな一見遊びのような、しかし技術者としては究極にストイックな問いに挑むチームがあります。その名も「輝る輝るボーズ」。マイポックスの精鋭4名が、自社の研磨フィルムと自動化技術を駆使して「究極の光るどろだんご製造マシン」を開発するプロジェクト。その試行錯誤の全記録を公開します。
目次
ミッション:泥を「資産」に変える研磨プロセス
目的はシンプルです。「誰でも最高に光るどろだんごが作れるマシンを開発すること」。しかし、相手は自然の産物である「泥」。工業製品とは異なる気難しさに、チームは最初から翻弄されることになります。
シオちゃん(小林)
エンジニアリングの要
ピザ(清原)
自動機の動作最適化を担当
あらP(荒幡)
研磨プロセスの条件出しを指揮
刑事/デカ(島田)
基礎玉作りと材料調達のプロ
泥の「下地作り」に潜む職人技
研磨の世界では「下地がすべて」と言われますが、どろだんごも例外ではありません。
基礎玉の重要性
「さら粉」の付け方や湿度管理が光沢に直結する
手の平の魔法
僅かな水分でもみながら仕上げ、ひび割れを防ぐ
乾燥の壁
1日1g減る。乾燥不足では磨いても光らない
自動研磨マシンの開発と「燕三条の知恵」
チームは、X軸・Y軸・回転部を備えた専用の自動機を導入。しかし、理論通りにはいきません。「横方向に動くと台から外れてキズがつく」「縦方向の動きが単純すぎる」といった課題に対し、プログラムの解析と改良を重ねました。
さらに、燕三条の『研磨の駆け込み寺』と呼ばれる永井研磨材料店の永井社長を訪問。プロから授かったアドバイスは強烈でした。
「材料の分析、周速、押し付け圧、そして空気の流れ。すべてが揃って初めて『研磨』になる。」
― 永井研磨材料店 永井社長
特に「乾式研磨では切り粉が仕上げに悪影響を与えるため、エアーで飛ばす工夫が必要」という助言は、プロジェクトの大きな指針となりました。
研磨フィルムの選定:ハイテクとローテクの融合
マイポックスが誇る高精度研磨フィルムを次々と投入し、実験を繰り返しました。
使用フィルム
SWE-15000
D10000
段階的に表面を整え若干の光沢を得ることに成功
意外な発見
クリアファイル
仕上げに使うことで鏡面化が加速することを発見
最終表面粗さ
Ra
0.9〜1.3μm
泥素材では驚異的な平滑度
挑戦は続く:見えてきた「最高の1品」への道
プロジェクトを通じて、チームは「どろだんご」という小宇宙の中に、マイポックスが長年培ってきた研磨の理論がすべて詰まっていることを再確認しました。
研磨の本質は、どろだんごの中にあった。
素材を知り、工程を設計し、再現性を追い求める——
それはマイポックスが日々の製品開発で実践していることと、何ら変わらない。
輝る輝るボーズの挑戦は、まだ終わっていない。
記事No,407
