管楽器とは吹奏楽器ともいい、呼気(気体)によって空気を振動させて音を出す楽器の総称のことを言います。木管楽器と金管楽器の2種類に分類されており、元々は材質によって区別されていましたが、現在では唇の振動によって音を出すものを金管楽器、それ以外を木管楽器と区別しています。

ここでは、両者の製造工程において共通して使用される材質「真鍮研磨」について適正な研磨製品をご紹介いたします。

管楽器
(画像=管楽器)

管楽器製造における研磨の重要性と3つのキーワード

管楽器の製造において、研磨は非常に重要な工程と言えます。なぜなら、デザイン性の向上を目的とするだけでなく、直接音に関わる工程だからです。
基本的には、最終のバフ工程で鏡面仕上げにする必要があります。バフ工程では整面研磨はほぼできないのでバフ前の研磨工程が重要になります。
バフ前までの研磨工程においてポイントなる3つのキーワードを基に記載していきます。

①目詰まり対策

管楽器では主に真鍮が多く使用されます。真鍮とは銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金です。特徴としては安価で軽量ということが挙げられます。これは楽器を使用する方には大きなメリットとなりますが、製造の際はデメリットが生じます。軽量な分、材質が柔らかく、目詰まりが発生しやすいのです。研磨工程において、目詰まり対策は必須となります。

②追従性

楽器製造の上で、研磨工程はある程度形状を成型してからの研磨を必要としています。そのため研磨工程では曲面の多い形状に追従する柔軟性も兼ね備えた研磨製品を必要とします。

③仕上げ面

楽器研磨に限らず鏡面仕上げにする上で、バフ前の研磨において求められるのは平滑性の高い整面研磨です。きれいに整面されていない状態でバフ工程をしても完璧な鏡面にはなりません。楽器研磨においては音質にも影響が出るのでより完璧な整面仕上げが求められます。

管楽器
(画像=管楽器)

管楽器研磨における研磨製品のご紹介

上記でお伝えしました3つのキーワードを満たした製品をこちらではご紹介します。研磨方法は基本的にベルト研磨をベースとして考えた製品となります。

NRWJ・NRCJシリーズ

柔軟クロスロール・ベルトNRタイプ
(画像=柔軟クロスロール・ベルトNRタイプ)

基材が紙では曲面研磨が困難なため、細綾織の布基材を使用しております。こちらの特殊基材を使用することにより、深い曲面にもよく追従し、仕上げ面の均一性を実現できます。

また、砥材塗布においても静電塗布技術を採用しており、砥材の均一性が高い水準に保たれていますのでスクラッチや研磨ムラを軽減できます。

目詰まり対策については、DS加工(目詰まり防止)処理を施すことにより、目詰まりによる耐久性低下を軽減できます。

使用用途としましては、NRWJシリーズは荒仕上げ研磨、NRCJシリーズは最終仕上げ研磨に使用することを推奨しています。

〇NRWJ-B(DS)シリーズ粒度ラインナップ
♯120・♯150・♯220・♯240
〇NRCJ-B(DS)シリーズ粒度ラインナップ
#280・♯320・♯400・♯600

布の特殊基材を使用していますので、強度もあり、手研磨・ロボット研磨両方で使用可能となります。

最後に

本記事では管楽器製造にスポットを当て、研磨製品のご紹介をいたしました。コロナ禍による外出自粛期間中に室内でできる趣味として楽器を購入する方も多く、楽器全般の製造数も増加傾向にあります。また、自粛傾向にあったオーケストラによる演奏機会もここ最近では回復傾向にあるというニュースも入ってきております。楽器研磨において弊社製品は品質面で最大限特徴を活かせる製品ラインナップを持っております。
課題・お困りごとがあれば、ぜひMipoxにご相談ください。
今後とも弊社は使命である「塗る・切る・磨くで世界を変える」を軸としてお客様に新たな価値を見出していきます。