額縁
(画像=額縁)

絵画を購入したら忘れずに用意したいのが額縁です。部屋の装飾家具としての一面を持ち、複雑な形状のものも多くあります。高品質な額縁に仕上げるには研磨が鍵を握ります。本記事では、額縁の研磨工程や最適な研磨材について解説します。

目次

  1. 額縁の研磨の重要性
  2. 額縁の研磨工程
    1. 下地研磨
    2. 下塗り塗装
    3. 仕上げ研磨
    4. 仕上げ塗装
  3. 不織布研磨材の紹介
    1. ユニベックスシートNS
    2. ユニウール
  4. 手研磨と機械研磨
    1. スパイラルホイールNBP
    2. プレスドホイールNLC
    3. フラップホイールNH
  5. まとめ

額縁の研磨の重要性

作品を飾る木枠、出入り口などの飾りの木枠は、室内環境と調和させる機能を持っています。 額縁は装飾品としての性質を持つため、形状が複雑で色合いも深みのあるものが多く作られています。塗装工程において研磨をすることで高品質な製品に仕上がります。

額縁の研磨工程

下地研磨

塗装の色むらを防ぐために表面を研磨(#120~#240)し、ざらつき(ケバ・異物除去)をなくします。額縁の仕上がりが決まる重要な作業となります

下塗り塗装

下地塗料を塗装します。表面を滑らかにすると同時に、仕上げ用塗料を木地に吸いこませないようにする効果もあります。

仕上げ研磨

下地が乾いたら目の細かいペーパー(#320~#600)で研磨して、細かなごみなどを除去します。下地塗料を剥がさないようにする効果があります。

仕上げ塗装

滑らかになった表面に仕上げ塗装をします。ムラが出ないよう何度も塗料を塗り重ねていきます。

不織布研磨材の紹介

上記の研磨工程では、一般的に手研磨の場合はシート形状の研磨材で、機械研磨の場合はベルト研磨やエアー又は電動サンダーでは円形ペーパーを使います

この場合、ワーク形状が比較的平らな部分は研磨できますが、凹凸形状の多い額縁では、この形状になじむように不織布研磨材の使用を推奨します。

不織布研磨材は、ナイロン繊維に砥材をコーティングしていますが、弊社の場合、他社とは違い研磨層の中をナイロン繊維が通ることにより繊維の中まで研磨材を浸透させています。 これにより、自生作用が良く、終始均一研磨ができ、目詰まりもありません。基材に柔軟性があり、ワークに対するなじみが良く、曲面研磨に最適です。

不織布研磨材拡大写真
(画像=不織布研磨材拡大写真)

ユニベックスシートNS

ナイロン不織布を基材としたシートで、ワークにソフトになじみ、生地、塗装用の仕上げに適しています。

ユニベックスシートNS
(画像=ユニベックスシートNS)

ユニウール

NSより細かい繊維を使用し、凹凸面、曲面の仕上げ研磨に威力を発揮します。

ユニウール
(画像=ユニウール)

手研磨と機械研磨

額縁は形状が複雑かつ少量多品種になるため、手作業の研磨が多くなります。 汎用的に同一形状の額縁であれば機械研磨も可能となりますが、凹凸部の研磨は課題(自動化が難しい)が多いと思われます。

機械研磨イメージ図
(画像=機械研磨イメージ図)

そこで、不織布研磨材のホイール形状の製品であれば、凹凸部の形状通りに成形されその形状のまま研磨していくため研磨むらもなく自動研磨が可能となるわけです。                      

スパイラルホイールNBP

不織布をコアのまわりに渦巻状に巻き付けてさらに特殊樹脂を浸透したもので、仕上げ研磨に適しています。

スパイラルホイールNBP
(画像=スパイラルホイールNBP)

プレスドホイールNLC

従来の不織布ホイールより高い研磨力を持ち、ホイールの消耗も少なく、さらにホイールのクッション性にも配慮しています。手動研磨時の過酷な作業にも効果を発揮します。

プレスドホイールNLC
(画像=プレスドホイールNLC)

フラップホイールNH

不織布をベークパイプに放射状に接着した製品で、研磨時に発熱現象を抑えることができます。

フラップホイールNH
(画像=フラップホイールNH)

まとめ

今回ご紹介した不織布研磨材は、手研磨でも機械研磨でも凹凸部の研磨には威力を発揮するアイテムとなっています。機械研磨では研磨装置の構築が必要ですが、研磨材メーカーとして自動化を想定した研磨材の開発・提案を行ってまいります。