目次

  1. スキャロップとは
  2. スキャロップの使用場面
  3. スキャロップの加工プロセス
  4. スキャロップの形状バリエーション
  5. まとめ

スキャロップとは

スキャロップとは、研磨フィルムの端面(エッジ部分)を波形状に加工した製品です。

スキャロップ(細かい波形タイプ)
スキャロップ(大きい波形タイプ)

POINT

フィルム端面を波形に加工することで、凹凸のある被削材にフィルムが自然に馴染み、均一な研磨が可能になります。

スキャロップの使用場面

スキャロップ(波形研磨フィルム)は、大型建機や造船向けディーゼルエンジンのクランクシャフトを研磨する工程で使用されます。

大型ディーゼルエンジンは強大な馬力が求められるため、大きなトルクにも耐えられる設計が必要です。そのため、クランクシャフトのピン部分の強度を高める目的で、両端部に補強(肉盛り)加工が施されています。この補強によって大きな負荷に耐えられるようになるとともに、金属疲労を防ぐ役割も果たしています。

スキャロップが選ばれる理由

  • ・波形エッジが肉盛り部の凹凸に沿って馴染む
  • ・均一な面圧で安定した研磨品質を実現
  • ・複雑形状の部位でも傷・削り残しを低減

スキャロップの加工プロセス

スキャロップの波形状は、レーザー加工機を使用して成形しています。
一般的なレーザー加工機には自動送り機構が搭載されていないため、加工テーブルの幅(約1m)に合わせて一区画ずつ加工し、完了したら研磨フィルムをずらして次の区画を加工する工程を繰り返します。たとえば全長45mの製品であれば、この工程を45回繰り返すことになります。

レーザー加工後の波形フィルム
レーザー加工後の波形フィルム
レーザー加工機による切断の様子
レーザー加工機による切断の様子

加工の流れ

① 図面読み込み

顧客提供のスキャロップ図面をレーザー加工機に入力

② 区画ごとに加工

テーブル幅(約1m)単位でレーザー加工を実施

③ 送り・繰り返し

フィルムをずらして次区画へ。全長に達するまで繰り返す

スキャロップの形状バリエーション

スキャロップの波形状は、研磨対象のクランクシャフトのサイズや仕様によって異なります。
お客様からご提供いただいた図面データをレーザー加工機に読み込ませ、指定の形状に加工します。

スキャロップ形状図面例①
スキャロップ形状図面例②

カスタマイズ可能な形状パラメーター

  • 山と山の間隔(ピッチ)
  • 山の高さ・谷の深さ
  • 山の先端のR形状(曲率)

これらのパラメーターを組み合わせることで、さまざまなエンジン・クランクシャフトの仕様に合わせたオーダーメイド対応が可能です。

まとめ

スキャロップは、大型建機や造船向けディーゼルエンジンのクランクシャフトに限定された、需要のニッチな研磨ソリューションです。しかし、使用される現場においては代替が難しく、なくてはならない製品となっています。

このスキャロップは海外の研磨材メーカーが先行してビジネス化したカテゴリーですが、国内の需要は限られており、少量発注への対応の難しさや納期の問題で調達に課題を抱えているお客様も少なくありません。

マイポックスでは、こうした少量・多品種のご要望にも柔軟に対応いたします。スキャロップのご用命や仕様のご相談はお気軽にお問い合わせください。


記事No,412