2026年9月2日から4日にかけて、台湾・台北南港展覧館にて国際展示会「SEMICON Taiwan 2026」が開催されました。世界的な先端半導体の供給拠点である台湾には関連企業やキーパーソンが多数来場し、会場は連日大きな盛り上がりを見せました。マイポックスも商社パートナーのブースを通じて出展し、日本からセールスチームが現地入りして、プローブカード・ソケット向けクリーニングシートや、ウェーハの受託加工ソリューションを直接ご紹介しました。本記事では、出展を担当したスタッフが会場で実際に感じたことをもとに、AI時代の半導体製造現場でいま何が起きているのかをレポートします。

セミコン台湾風景

目次

  1. 1. 現地レポート:AIが加速させる先端パッケージングの波
  2. 2. プローブカード・ソケットクリーニング編:現場のお客様から聞こえた声
  3. 3. ウェーハ受託加工編:現場から聞こえた声
  4. 4. マイポックスが大切にしている技術的な強み
  5. 5. ビジネスメリット:歩留まり向上・TCO削減・開発加速
  6. 6. まとめ:現場のリアルな声を、次の製品開発へ

1. 現地レポート:AIが加速させる先端パッケージングの波

生成AI(大規模言語モデル)の進化に伴い、求められる計算量は指数関数的に増大しています。これに応えるため、業界各社は従来の回路微細化だけでなく、複数のチップを高度に統合する「2.5次元/3次元パッケージ」や「パネルレベルパッケージ(PLP)」といった先端パッケージング技術の量産移行を加速させています。台湾の大手ファウンドリをはじめ、関連する現地企業も大型化・量産化に向けた動きを強めており、会場ではこうした先端パッケージ関連の展示に多くの来場者が足を止めていました。日本からも製造装置メーカーや素材メーカーが多数出展し、九州や福岡など自治体主導のパビリオンも見られるなど、産業全体の熱量の高さがうかがえる展示会となりました。

NAGASE(TAIWAN) CO., LTD.様 ブース内 プローブカード・ソケット向けクリーニングシートを紹介させていただきました。
NAGASE(TAIWAN) CO., LTD.様 ブース内 プローブカード・ソケット向けクリーニングシートを紹介させていただきました。

マイポックスは、台湾の商社パートナーである NAGASE(TAIWAN) CO., LTD.様、および台湾兼松股份有限公司様のブース内に出展し、日本から現地入りしたセールスチームがプローブカード・ソケット向けクリーニングシートや、SiC・化合物半導体ウェーハの受託加工についてご説明しました。

台湾兼松様ブース(L1007)にてマイポックスの受託加工について紹介させていただきました。
台湾兼松様ブース(L1007)にてマイポックスの受託研磨加工について紹介させていただきました。

2. プローブカード・ソケットクリーニング編:現場のお客様から聞こえた声

会場では、クリーニングシートを日頃からお使いいただいているお客様と直接お話しする機会が数多くあり、率直な感想や現場の課題をお聞きすることができました。

特に多かったのが、極低温・高温といった厳しい試験環境下での使い心地に関する声です。車載向けや高性能AI半導体向けのテストでは-40℃以下の極低温や150℃前後の高温での試験が増えており、こうした環境下でも安定して使えるクリーニング材を求める声を多くいただきました。

NAGASE(TAIWAN) CO., LTD.様 ブース内 プローブカード・ソケット向けクリーニングシートを紹介させていただきました。

また、ピン数の多いソケットをお使いのお客様からは洗浄後のピン形状の安定性について、ピンと導電シートを組み合わせた構造のソケットをお使いのお客様からは細かい隙間に入り込んだ汚れの取りづらさについて、それぞれ現場ならではの課題を率直に共有していただきました。中には、今後さらに厳しい低温環境(-65℃以下)での使用を見据えたお声もあり、マイポックスとしても現場のニーズの広がりを実感する機会となりました。

3. ウェーハ受託加工編:現場から聞こえた声

ウェーハ加工を担当するスタッフのブースにも、SiCや化合物半導体をはじめとする次世代パワー半導体に関わるお客様から多くの関心が寄せられました。

エッジ研磨や、接合(Bonding)前処理としてのCMP、酸化膜の除去など、次世代デバイスの製造プロセスに関わるテーマについて活発な意見交換が行われました。会場内の別のブースでは、マイポックスが受託加工を手がけた12インチSiCウェーハの実物が展示されているのを、出展中のスタッフが偶然目にしました。エッジ研磨と両面CMP加工を施した実際の仕上がりが、別の企業様のブースで製品として並んでいる姿を見られたのは、受託加工という形でものづくりを支える立場だからこそ味わえる、印象的な瞬間でした。

こうした対話を通じて、パワー半導体や先端実装の分野で研磨技術へのニーズが着実に広がっていることを、出展したスタッフも肌で感じました。

4. マイポックスが大切にしている技術的な強み

プローブカード・ソケットクリーニングを支える技術

耐熱仕様のクリーニング材や、表面を極限までフラットに仕上げた構造により、過酷な温度環境でも安定した密着性と洗浄性を実現します。

ピン先の形状を整える成形機能に優れた専用研磨シートで、高精度なオンラインクリーニングを可能にします。

微細な凹凸に入り込んだ汚れも取り除ける、非破壊タイプのクリーニング材をラインナップしています。

ウェーハ受託加工を支える技術

高硬度基板でもチッピングを抑えるダイヤ加工技術を保有しています。

用途に応じて最適化した研磨スラリーにより、平坦度の高いCMP加工を実現します。

SiCやGaNなど次世代材料に対応した、エッジ研磨・両面CMPの受託加工ラインを完備しています。

5. ビジネスメリット:歩留まり向上・TCO削減・開発加速

テスト工程の歩留まり向上とダウンタイム削減

オンラインでの高精度クリーニングにより、ソケット交換頻度を大幅に低減し、テスト装置の連続稼働率を向上させます。

TCO(Total Cost of Ownership)の削減

高価なICソケット・プローブカードの摩耗を最小限に抑えることで寿命を延ばし、消耗品コストとメンテナンス工数を削減します。

先端パッケージ・パワー半導体開発の加速

接合前CMPやエッジ研磨の受託加工を活用することで、自社設備投資リスクを抑えながら試作から量産までのリードタイムを短縮できます。

6. まとめ:現場のリアルな声を、次の製品開発へ

プローブカード向けクリーニングシート

今回のSEMICON Taiwan 2026を通じて、マイポックスは改めてソケットクリーニング市場における高い需要を実感しました。まずは既存のシート製品を通じて現場のフィードバックを収集し、着実に市場ニーズへ応えてまいります。先端パッケージングのテスト工程における課題や、SiC・GaNウェーハの受託加工に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。